リベラルタイム7月号第2特集番外編


南米の気になるしょうゆ

「キッコー」の味


本号で掲載したJR五反田駅前、ペルー総領事館前の南米食材店「キョーダイマーケット」。ここで、気になるしょうゆを発見!その名も「キッコー」。ラベルには、見覚えのあるような漢字のロゴ。これって、日本のしょうゆメーカーにそっくりですね…(本誌・栗原将実)

 
 これだけ似ているなら、きっと日本のキッコーマンの関連企業なのだろう。そこで早速、キッコーマンに問い合わせると「当社とは関係ありません」と意外な回答。一体、「キッコー」(写真左)とは何者なのか。

 キッコーの価格は、500mlで、200円ちょっと。日本の「キッコーマン」1リットルと、ほぼ同額だ。両者を比較するため、ラベルの原材料名を見比べた。キッコーマンの原材料名は、脱脂加工大豆、小麦、食塩、大豆、アルコール。キッコーのラベルは、


食塩
大豆ー小麦(発酵)
砂糖
保存料(安息香酸Na)
カラメル色

 最初に「水」がくるのは気になるが、それはさておき、上から4番目の「砂糖」は、キッコーマンにはない、キッコー特有の原材料といえそうだ。

 製造元「コーポレーションキッコー」のホームページには、スペイン語の商品説明がある。それによると、醤油の黒色は、サトウキビのカラメルとグルコースのカラメルに由来する。つまり、キッコーのラベルにある「砂糖」とはサトウキビということになる(ちなみに、日本のしょうゆは、小麦のグルコースと大豆のアミノ酸の科学反応によって、色がついている)。

 さて、気になる味の方は…。編集部ではキッコーマンとキッコーを、名前を伏せて味比べした。「どちらが『キッコー』か」の設問に対する、社内の正答率は78%。「思ったよりも味の差異がない」「まったく別物」と意見は分かれた。キッコーは国産と比べてしょっぱいうえに、独特の風味がある。また、見た目も濃く、どろっとしていた。どちらがおいしいかは、個人の「好み」だろう。

「コーポレーションキッコー」のホームページによると、同社は1956年に設立。現在ではペルー市場のリーダーとして広く認知されているブランド、と紹介されている。未体験のしょうゆ、キッコー。ご興味もたれた方は、「キョーダイマーケット」に行かれたし。


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